気管切開のリスク!意識不明の長男の命を救ったのは、たった一本の・・・
こんにちは。
気管切開の記事を書くのに、昔の動画を見ていて、
子供の声が、ずいぶん変わったんだなぁ。と改めて感動しているブラジルちえみです。
今回は、我が家でおこった「意外な気管切開のリスク」をご紹介します。
映画の話!?と思うほど、衝撃だった実話です。
特に、苦しいことが伝えられない赤ちゃん、子供をもつ、親御さんは必見です。
ブラジルちえみ
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気管切開のリスク
気管切開をすると、呼吸がしやすくなるというメリットもあるのですが、発声の問題や、感染、ぶつけたりしないか?など心配になりますよね。
その他にも注意してほしいのが「乾燥」です。
カニューレの種類にもよりますが、人口鼻と呼ばれるキャップは、乾燥防止のため、必ずつけましょう!
映画みたいな本当の話
2007年に生まれた長男は、先天性の気管狭窄症(きかんきょうさくしょう)という病気で、生まれてすぐに気管切開をしました。
当時では珍しい病気で、通っていた日本の病院の先生は、気管狭窄の手術をしたことがないということだったので、2009年に旦那さんの実家があるブラジル、サンパウロへ手術をするために移住しました。
長男が1歳11か月のときのこと。
そんな、ブラジルに引っ越す最中に事件は起こりました。
と、その前に気管切開で海外渡航の豆知識・・・
気管切開している方がパスポートを取る際は、写真を提出するときに、その旨を説明しておかないと「首のところのコレなんですかー?」と、あとから確認の電話がかかってきます。
また、吸引器は飛行機の手荷物で持ち込めます。
コレね↓↓↓↓
しかし、アメリカに入国する際は、吸引後の痰を流した水が残っていると、リトマス紙みたいなもので確認されます。
こっちは「痰を流した水だってばー!」って思いますが、やっぱり検査が厳しいなぁ。。。
話をもとに戻します。。。
ブラジル移住
フライトの当日は、次男が風邪で発熱していて、解熱剤を飲みながらのブラジル移住だったので、そっちの方に気を取られていました。
移住する前に検診のため、ブラジルまで飛行機を乗り継いでいったこともあったので、気管切開しているといっても、時に特別に気止めていなかったのですが。。。
~乗りかえのアメリカ~
乗りかえ時間に、長男とトイレを済ませて、パパのところに。
と、そこまでは普通だったのですが
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いきなり
スッと倒れ意識不明に!
えっ!!!
一瞬、何が起こっているのか分からず。
???
やばい!
次の瞬間に、私は近くのカウンターに駆け込み叫びました。
「緊急、緊急!」
本当はAmbulance(救急車)と、言いたかったが、
パニクっていたので「Emergency(緊急)」←意味は通じた。
慌てて叫ぶ日本人。
ぐったりした長男を吸引する、ブラジル人の旦那さん。
そばにいた通りすがりのインド人に、抱っこされた0歳児の次男。
カウンターにいたスタッフも「何が起こったの?」という感じで、スグ救急車を呼んでくれました。
カウンターから長男のもとに戻った私は、意識不明になった原因を発見!
固くなった痰(たん)が
気道をふさいでる!
通常ならサラサラしている痰が、飛行機の乾燥によって固くなり
「鼻くそ」みたいにネチっと固まって、チューブにへばりついていました。
吸引しようにも、粘り気があってなかなか取れない!
どうしよう?
そんな長男の命を救ってくれたのが、たった一本の
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赤ちゃん綿棒!
これ、実は次男の為にポケットに入れておいたもの。
耳掃除が好きだった次男が、飛行機の中で泣いたとき用のものでした。
この赤ちゃん用の綿棒が、ちょうど気管チューブにスポッと入るくらいの太さだったんです。
この綿棒で、チューブにへばりついた痰を丁寧に取り除きました。
すると、
ボーとしながらも、長男は息を吹き返しました。
ホッ。
そのまま安静にしているところに、100キロ超級の黒人の女性救急隊員がやってきた。
Dont worry. ( 心配しないで)
He will be OK! (彼は大丈夫だから。)
そう言って、ハグ。
まるで、アメリカ映画のようだな。
長男は元気そうだったけど、心配だったので救急車にのって、空港近くの病院へ。
救急車で病院へ
念の為、最寄りの病院へ運ばれた私たち。
お医者さんが、一通りみてくれて、
「一応大丈夫そうだけど、念のためレントゲンを撮りましょう。」
と診察室を出ていった。
「・・・・」
ちょっと、待て!
ここはアメリカ
保険がない!
これ、レントゲンまで撮ったら、いくらになるの???
息ができなかったのは、痰が気道をふさいでただけだし。
それに、、、
私たち、ブラジルに向かう途中なんですけど!!
このままでは、スーツケースだけがブラジルに。。。
治療費が・・・
戻ってきた医師に事情を説明し、どこで会計するのか尋ねると、
「僕は、医者だからそんなことは知らないよ。」
「ブラジルに行くんでしょ、あそこの出口からタクシーひろえるよ」
だって!
か、かっこいい! ← 顔もカッコよかったし。
そんなわけで、急いでタクシーに乗り込んで、無事にブラジル行きの飛行機に乗ることが出来ました。
あの時は、本当に血の気が引いた。。。
ちなみに、次男は下痢MAXで、替えのズボンまで汚れてしまいブラジルについたときには
おむつ一丁でした。
散々だな。。。
また、ブラジルに引っ越してから、こんなことも・・・
冬の乾燥が危険!
ある冬の日、当時に住んでいたアパルトメントでの出来事。
通常、外出するときは吸引器を持って出掛けます。
私の部屋は2階だったので、施設内の1階にあるゴミ捨て場や、広場に散歩しに行くときは、そのまま吸引器なしで出かけていました。
大体、20分くらいです。
この日も、部屋を出る直前に吸引し、ゴミを捨てに行き、広場に遊びに行きました。
冬場だったので乾燥もしていたのですが、それに加え、風がすごく強かった。。。
そして
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遊んでいる途中で、ゴホゴホっと咳込んで、いつもになく苦しそう。
あわてて、長男と次男を抱え、自宅にダッシュ!!
これまた、危ないところでした。。。
咳が多くなると、乾燥防止でつけるキャップも汚れてしまい、外してしまったり。
反省。
気管切開をしている期間が長く、慣れてくると、
「このくらいなら大丈夫。」と今までの経験から思いがちですが、それが命取りです。
大人であれば、息が苦しい時でも、他の人に伝えることが出来ます。
しかし、赤ちゃんや喋れない子供の場合は、うまく伝えることが出来ません。
周りの大人が、十分に注意してあげてくださいね。
まとめ
いかがでしたか?
気管切開している人は、乾燥で風邪を引きやすいだけでなく、詰まりやすい!ということも覚えておいてくださいね。