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先天性気管狭窄症とは? 生まれてスグに気管切開した長男は今。

 
先天性気管狭窄症とは



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ブラジル サンパウロ在住の二児の母です。 息子二人をトリリンガルに育てたい!  自分しか日本語を話さない環境で、日本語を習得させる難しさに直面中!

 

 

こんにちは。 先天性気管狭窄症せんてんせい きかんきょうさくしょうで生まれた長男も、今年で10歳になりました。

当時は、すごく大変だったなぁ。と、思い出しながらブログを書いているブラジルちえみです。

 

そんな長男も、今では頭にパンツをかぶって?元気に暴れています。。。

 

当時の私も病気について、いろいろ検索しましたが、気管狭窄に関する情報はあまりなかったので、同じような境遇の方の参考になれば幸いです。

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先天性気管狭窄とは・・・

 

 

先天性気管狭窄症とは、簡単に言うと「生まれつき気管が細い病気」のことです。

2007年、長男が生まれた時には、3000人に1人の珍しい病気と言われていました。

 

気管のどこの部分に狭窄(細い部分)が起きるか、狭窄の長さや狭さによって重症度が変わってきます。

気管が極端に細い場合は、吸困難になるので生まれて間もなく発見されます。

気管がそれほど狭くない場合は、風邪などをきっかけに見つかることもあるようで、息をすると「ゼイゼイ」「ヒューヒュー」と音がするそうです。

 

 

気管狭窄症の原因は?

 

気管狭窄症になる原因は、よくわかっていないそうです。

 

私は、子供のころか病気もしたことないし、妊娠中もいたって健康。

検診の時も母子ともに問題なしだったのに。。。

「なんで私の子供が!」って、思っていました。

 

生まれてすぐに、気管切開!?

 

 

我が家の場合は、出産してすぐに呼吸困難で発見されました。

 

出産するときに、赤ちゃんが飲み込んだ濁った羊水を吸引するために、小児科医の先生が分娩室で待機していたのですが・・・

あれ? おかしい?

一番細いチューブでも、気管に入っていかない!!!

 

初めての出産だったので、私は何のことやらさっぱり。

しかも赤ちゃんも泣かないし???

 

そして担当の医者が、生まれたばかりの赤ちゃんを私の前に突き出して

「呼吸困難で、息ができていないようです!」

「通常は書面で同意してもらうのですが、緊急なので口頭で手術の同意確認します。」

 

生まれてきたばかりの長男を、気管切開きかんせっかいすると言う。

 

気管切開!?

 

当時の私は、そんな言葉も知りませんでした。

 

気管切開とは、簡単に説明すると・・・

息ができるように、喉をすこし切る手術のことで、そこに「気管カニューレ」というチューブを入れます。

 

「命の保証はありません。」

 

「えっ!!!」

 

あまりに突然のことでびっくりしたけど、選択肢はない。

「は、早く、手術してください。」

 

感動の赤ちゃんを抱っこ。

そんなものは、ない。

 

 

自分はもちろんパニックだけど、それ以上に気になるのは、日本語が分からないブラジル人の旦那さん。

手術の同意書を取りに行くようにいわれたものの、指示された部屋がどこか分からない。

7階から2階まで階段で駆け下り、同じ番号が書いてあったレントゲン室のドアをたたきまくる。。。

 

何がなんだか分からないが、とにかく大変なことが起こっている。

地獄にいるような気分だったと思う。

 

 

生まれたのは早朝で、それから赤ちゃんは無事なのか?

様子も分からず最悪だった。

 

 

脳に障害がないか心配!

 

 

息ができてないということは、もしかして、脳に障害が残ってしまうのでは?

やっぱり、それが一番心配でした。

 

だれか、嘘だと言ってくれー!

生まれてこなければよかったのでは?

なんで、私の子供がこうなるの?

 

いろいろな感情が生まれてきました。

 

そんな不安に加え、出産の疲れで頭がボーとしてきて、

まるで雲の上から自分を見ているような、夢の中にいるような不思議な感覚に。

 

夕方になり、やっとNICU(新生児の集中治療室)に呼ばれ、赤ちゃんと再会。

スヤスヤと眠る赤ちゃんの顔を見て、少しだけホッとしました。

先天性気管狭窄症の原因

 

そして、スグにお医者さんに質問。

 

「脳に障害が出たりするんですか?」

「分かりません。」

 

「。。。」

 

医者の立場で無責任なことを言えないのかもしれないけど、親としては、嘘でもいいから「大丈夫です。」と言ってほしいものです。

 

周りにいた看護婦さんにも、障害が残らないだろうか?と、聞きまくりました。

 

 

そして、看護婦さんの中の一人が、

「分からないけど、今までの経験からだと大丈夫だと思うよ。」

「障害が残るほど呼吸困難な場合は、顔色がもっと黒くなっているから。」

と言ってくれました。

 

 

そうそう、それを待ってたの!

その言葉にどれだけ救われたことか。

結局、未来なんか誰にも分らないし、少しでも希望がほしい。

 

 

それでも、不幸中の幸いは、総合病院で出産したこと。

土曜日の早朝でしたが耳鼻科の先生がいて、緊急でも切開手術ができたこと。

 

これがもし、町はずれの産婦人科だったら?

救急車で運ばれていたら?

そう考えると、今でもゾッとします。

 

 

結局、1カ月ほどで退院しました。

退院してからは、定期的に病院に通いながら、吸引する日々。

通常ならたんが出た時は自然に飲み込んで終わりなんですが、気管切開をしていると飲み込めないため、その痰を吸引しなければいけません。

まだ赤ちゃんの時は、15分おきぐらいに吸引していたので夜はたいへんでした。

 

とりあえず気管切開をしているので、呼吸するには問題ないのですが、次にわいてくる疑問は、いつになったら手術できるのか?

 

 

手術はいつできる?

 

 

気管狭窄の手術は、気管の狭くなった部分を取り除き、気管の上の部分と下の部分を縫い合わせるのですが、

「赤ちゃんのうちは体も小さいし、体力的にももう少し大きくなってからの方がいい!」

ということで、いつ手術できるかの回答はもらえませんでした。

 

 

もう少し大きくなるって、いったい何歳なの!?

出来れば早く手術してほしい!

 

今思うと、大きくなってからの方がもちろん安全だし、当然だな。と思いますけど、

当時はとにかく早く手術して!という気持ちが大きかったですね。。。

 

ただ当時、私が通っていた名古屋の小児外科の先生も気管狭窄の手術はしたことがないという事でした。

珍しい病気だし、日本は子供少ないしね。。。

 

幸い、旦那さんの実家の近くには、南アメリカいち大きな病院があり、手術の事例もいくつもあったので、ブラジルに行き手術をすることにしました。

 

 

手術へ

 

 

長男が、1歳11か月の時にブラジルに渡りました。

 

若い先生は、すぐに手術しましょう!といっていたのですが・・・

センター長が、今の状態でも生活に支障はない(呼吸困難などのリスク)はないので、少しでも手術のリスクを少なくするために、3歳くらいまでは待った方がいい!と。

 

1年間待ち、3歳になる直前に手術をしました。

 

それでも、幼稚園にいく前で良かったぁ。

 

今となっては、普通に生まれた次男よりも長男の方が健康です。

病院通いをしていたので、免疫力が高いのかもしれません。

 

 

まとめ

 

 

周りに気管切開をしている人がいないと「可哀そうすぎる!」と、はじめは心配になるかもしれません。

 

「喉に穴開けて、チューブ入れるなんて!」

ものすごく痛いことをしているようですが、

本人は痛くもないし、大丈夫です。

 

気管切開している姿にも、自分も家族も見慣れます。

普通の赤ちゃんと同じく可愛いですよ!

気管切開 赤ちゃん

 

当時は大変だったはずなのに、今となっては「どんなんだったかなぁ?」と、思い出せないくらいです。

ちなみに長男も、吸引していた時の記憶はないそうです。

時がたてば忘れてしまうものですね。

 

正直なところ、親としては吸引生活が辛く、早くここから抜け出したい!と思うと思います。

私もそうでした。

 

ただし、手術の時期は子供の成長の具合や、他の病気を併用していないかなど個人差があるし、何より安全が大事です。

お医者さんも、その子供の成長具合を見ながらベストな時期を選択してくれていると思うので、焦らずに待ちましょう。
私が使っていた吸引器はこちら。

充電バッテリーもついているので、子供と一緒に出掛けることも可能!

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ポータブル吸引器 パワースマイル KS-700 新鋭工業

 

私が通っていた病院では、カニューレを止めるバンドを手作りして!と言われましたが、探してみたらカニューレを止める「カニューレホルダー」なるものも売ってる。

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